乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です|恐らく男性向けラノベで乙女ゲー舞台を知らしめた作品

書評

対象作品乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です三嶋 与夢

この記事は軽いネタバレを含みます。


ひとことで

乙女ゲーの世界で、人工知能の相棒とともにヒロインや悪役令嬢を救うお話。一応国や世界も救ってるけど、やっぱりお姫様を救ってなんぼ

感想

私をラノベ沼に堕とした作品です。個人的には、男性向けラノベで乙女ゲームの世界に転生するというテンプレートを知らしめた元祖的な作品だと思ってます。

女性向けの作品ではないので注意。

内容はわかりやすくヒロイックなファンタジーです。少年時代にお金の必要に迫られて冒険者として成功を収めたリオン君が、ゲームのヒロインや悪役令嬢を救いながら成り上がっていきます。

婚約破棄されたりピンチだったりするヒロインを救い、物語中盤まではとにかく爽快感があります。割とテンプレな展開ではありますが、そこは相棒のルクシオンとの掛け合いが独自性を出しており、マンネリにはなりません。

そのルクシオンは、ファンタジーな乙女ゲー世界のはずなのに、なぜか人工知能として登場する課金アイテムです。リオンの命令には従うものの、いちいち言葉が辛辣。かと思えばエアバイクに名前を付けて可愛がるような人間味を発揮することもあります。この二人のやり取りが、本編の面白さを引き立てる一因になっています。

一方で、中盤以降はシリアスになります。タイトルの「モブ」は主人公のリオン自身のことで、そのリオンが厳しい目に遭う話でもあります。序盤の印象よりもタイトル通り厳しい場面が多くなるので、爽快感の反面つらくなることもままありました。

こういう人に合いそう

俺TUEE、ハーレム展開が好きな人には間違いなくお勧めできますが、一方で途中のリオン君の煮え切らなさにイライラする人もいるかもしれません。

そのため、完全無欠の主人公が好きな場合はお勧め度が少し下がります。どちらかというと、スペックの優秀さに対してメンタリティは等身大に描かれています。なお、この辺の精神的葛藤にはほとんどスポットが当たらないので、基本的に俺TUEEな展開は楽しめます。

同じ男性向け異世界ハーレムなら、「俺にはこの暗がりが心地よかった」の感想もどうぞ。

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