婚約破棄からのざまぁは王道、丁寧な設定の作り込みで読ませる一作
対象作品【書籍化】転生したら悪役令嬢になりました。婚約破棄のイベント、早く来い和泉杏花
この記事は軽いネタバレを含みます。
ひとことで
ざまぁ小説の傑作。長編小説一冊の文量で読み応えあり、爽快感もばっちり
感想
メインターゲットは女性だと思います。私は男性ですが、とても面白く、一気に読み切ってしまいました。四十話程度と短めですが、一話あたりの文量はラノベにしては多く、スマホの画面幅で横書きで改行が少ないと結構読みづらいとも感じました。読みづらいと感じる人は書籍化されているようなので、そちらで読むことをお勧めします。
内容としては、ゲーム世界転生+ざまぁ展開で割とテンプレに沿っている感じだと思います。王子に婚約破棄され、追放後たどり着いた国で幸せになるというもの。メインはざまぁ展開と、身分差で諦めていた執事との恋愛が追放をきっかけに実っていく物語ですが、その過程で、主人公が不遇であった点やゲームの補正力についても掘り下げられ、設定の整合性もかなりきちんと取れています。恐らく全ての伏線がしっかり回収されており、非常に心地よい読後感です。
そんなにミステリーな内容ではないのですが、ミステリー好きにも結構お勧めできると思いました。
こういう人に合いそう
ざまぁ好きな人には間違いなくお勧めです。私自身それほど多くのざまぁ作品を読むわけではありませんが、ここまで完膚なきまで叩きのめす展開は珍しいと思いました。
恋愛小説も兼ねていると考えると、恋愛成分はやや薄めかもしれません。溺愛要素は十分にあると感じましたが、恋愛小説として見ると物足りなく感じるかもしれません。
ネタバレ(押すと開きます)
前世の自分の死亡理由も、物語の最後できちんと明らかになります。多くの転生ラノベでは死亡理由の描写が割と雑になりがちですが、メインはそこではないのでそれはそれで問題ないとしても、本書はそこも含めて設定が練られています。
特に男性向けの作品では、ざまぁものでも最後は手を差し伸べる展開が多い印象がありますが、本書は最後まで容赦がありませんでした。