「この評価はちがう、と思ったら」の使い方
yomiaji の作品ページを開くと、レーダーチャートと「この評価はちがう、と思ったら」というボタンが出てきます。地味なボタンですが、実はこのサービスの考え方がいちばん出ている場所です。今回はここだけを掘り下げます。
レーダーチャートは何を表しているか
タイトルの下に出るチャートは、その作品を12項目の「読み味」で数値化したものです。万能感、承認度、恋愛比重、逆転強度(いわゆる「ざまぁ」の強さ)……といった軸を、1〜7の7段階で表しています。
既存のタグ検索は「異世界」「悪役令嬢」のような題材でしか絞り込めません。yomiaji が測っているのはそこではなく、読んでいて気持ちいい構造そのものです。カタルシスまでどれくらい溜めるか、快感イベントがどれくらいの周期で来るか、不遇からどれだけ落差をつけて報われるか。「同じジャンルなのに刺さらない」「ジャンルは違うのに刺さる」が起きるのは、たいていこの構造が一致しているかどうかで決まります。
この数値は誰が付けているか
人力ではありません。あらすじとメタデータをAIに読ませて推定した値です。しかもタグは見せていません。タグを渡すと「主人公最強タグが付いている→万能感7」のような単純な写像に寄ってしまい、結局タグ検索の焼き直しになってしまうからです。あらすじだけから読み味を組み立てているからこそ、既存の検索と違う並びが出ます。
裏を返せば、あらすじだけでは読み取れない軸もあるということです。本文までは読んでいないので、AIの推定が実際の読み味とずれることがあります。これは仕様の限界であって、隠しても仕方がありません。だから「ちがうと思ったら下から伝えられます」と、レーダーチャートのすぐ下に書いてあります。
「この評価はちがう、と思ったら」を押すと
ボタンを押すと、12項目それぞれに1〜7のボタンが並んだ編集欄が開きます。使い方はシンプルです。
- 違うと思う軸だけ、思う数値を押す
- 1・4・7を選ぶと、その段階の目安になる実在作品が下に表示される(「これくらいの強さの作品」を指させるので、感覚だけで数値を決めなくて済みます)
- 変わった軸には「推定 3 → 5」のように、元の推定値からの変化がその場に出る
- 「変更した評価を送る」で、変えた軸だけが送信される。触っていない軸は何も起きない
送信前なら「元に戻す」で下書きを消せます。全部の軸を埋める必要はなく、気になった1軸だけ直して送っても構いません。
送っても、他の人の画面はいきなり変わらない
ここが誤解されやすい点です。編集欄には「あなたの入力が他の人の表示値を直接書き換えることはありません」とはっきり書いてあります。
理由は単純で、1人の申告だけで表示を動かすと、少数の声や勘違いに引っ張られてしまうからです。yomiaji では、AIの推定値と、読者から集まった申告を別の記録として重ねて持つ設計にしています。上書きではなく積み重ねです。こうしておけば、後から「AIの推定単体はどれくらい当たっていたか」を検証できますし、申告する側も「自分の1票がいきなり全員の画面を書き換える」というプレッシャーなしに、思ったことをそのまま送れます。
つまりこのボタンは、その場であなたの検索結果を良くするための入力ではありません。「AIはここを読み違えている」という記録を残すための入力です。地味に見えて、実はこのサービスが「機械的な推定です」と言い切れる理由の一部を、読者自身が育てていく仕組みになっています。
まとめ
- レーダーチャートの数値は、あらすじだけを読んだAIによる推定で、タグは見せていない
- だからこそタグ検索にはない切り口が出る一方、あらすじからは読み取れない部分でずれることがある
- 「この評価はちがう、と思ったら」は、そのずれをその場で指摘できる場所
- 送った内容は上書きではなく記録として積まれる。今すぐ表示が変わるボタンではなく、精度を育てるための入力
気になった作品があれば、レーダーチャートの下までスクロールしてみてください。